「体験談」32歳の凡人が逃げの転職をした結果

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転職・仕事
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本日は凡人の僕が逃げの転職をした結果どうなったのかをお届けします。転職をお考えの方の参考になると嬉しいです。

ちなみに転職前、32歳時点の僕は

  • 立教卒
  • TOEIC450点
  • 総合旅行業務取扱管理者資格あり
  • マネジメント経験なし
  • 年収は約470万円

以上です。特筆すべきスキルや資格は何もありません。学歴は旧帝大や早慶には及びませんし、TOEICも450程度じゃ日常会話もままなりません。

総合旅行業務取扱管理者資格も業界以外では全く意味のない資格。

そんな人材が逃げの転職をしてどうなったのか。

結果:逃げて大正解でした

一般的に逃げの転職は否定的に見られがちです。

明確なビジョンもないのに転職?逃げ癖がつくよ?

人間関係が辛いのなんてどこも一緒だ。ウチでやっていけなかったら他の会社ではなおさら通用しないぞ。それに今、ウチの部署は人出不足だ。お前が辞めたら周りにどれだけ負担がかかるか分からんのか?

俺が若い頃、仕事はもっと大変だったぞ。給料はガマン料だ。お前には忍耐が足りん。

などなど。ですが僕は逃げの転職をして大正解だったので、こういった意見は真に受けちゃダメだと思う様になりました。

前職は普通の会社、というかホワイト寄り

僕の前職は旅行会社。2008年に新卒で入社し2018年までの10年間、法人営業部でビジネス客向けにビザや航空券の手配をやっていました。環境は

  • 年収470万円(32歳時点)
  • 全国転勤あり
  • ノルマ無し
  • 定時:09:00~17:30
  • 残業時間:1ヶ月あたり約30時間
  • 有給取得日数:1年で約9日
  • 通勤:埼玉の自宅から都心のオフィスまで、ドアtoドアで60分(満員電車)

という感じ。ごくごく平均的なサラリーマン生活だったと思います。また、2015年に息子が生まれた時は1カ月間の育休も取らせてくれました。もっと厳しい環境で働いている方から見れば

めっちゃホワイトじゃん。何で辞めたの?仕事舐めてる?

と言われそうです。実際、辞める際は上司からも結構キツいことを言われました。

何故辞めたのかと言われると、主な理由は二つ

月30時間の残業は多すぎ
1日平均にすると1.5時間。定時が17:30までなので19:00に会社を出て家に着くのは20:00頃です。息子は大体21:00頃には寝てしまう為、平日は触れ合う時間が殆どありません。

繁忙期は月50時間近くなる事もあり、そうすると平日は一度も息子の起きてる顔を見ないなんて週もあります。

世間的にはそれが普通かもしれませんが、世間の普通だろうが嫌なもんは嫌です。

頑張って仕事を早く片付けて残業時間が少なくなってくると

上司
上司

お、玉田。最近余裕あるみたいだな、じゃあ来月からはA社とB社も担当してくれ

てな具合です。定時帰りや短い残業での帰宅が続くと「暇なのか?」「まだ余裕あるな?」とみなされます。月20時間~30時間の残業がちょうど良いみたいな雰囲気があり、そこから抜け出せない状況にありました。

この画像はちょっと大げさだけど

もう嫌。本当は毎日定時に帰って妻と息子と晩御飯を食べたい。できれば週1でスポーツクラブにも行きたい。


満員電車つらすぎ

満員電車のストレスは凄まじいです。暑い。臭い。座れない。

都心のオフィスに勤めていると満員電車は避けて通れません。しかも人身事故や台風に加えて、お客様同士のトラブルとかいう訳の分からない理由で1ヶ月から2カ月に1回ぐらいの頻度で遅延が発生します。(路線にもよりますが)

遅延が発生すると混雑は更にひどくなり、会社に着いた頃にはもうヘトヘト。なのにメールやコールバックのメモが既に数件溜まっている。

都心の企業戦士にはそれが当たり前かもしれませんが、田舎育ちには正直かなり辛い。事実、地方からたまに遊びに来てくれる親戚や友人は、電車で東京見物に連れだすと必ず

光一、毎日これで通勤してるの?辛すぎるでしょ

と言ってきます。

不整脈で意識を失いました

息子が生まれてからは育児や家事との両立も難しく、ある日とうとう仕事中に不整脈で意識を失ってしまいました。仕事でお客様との電話中に突然心臓から爆音が聞こえました。

バクバクバクバクバク

念の為1泊の検査入院をしました。医師からは

特にコレといった異常は無いね。ストレスのせいだね。

と言われ、

特に激務でもないのに体を壊しちゃうのか。僕はどれだけダメなやつなんだ

と思いました。

そして逃げの転職を実行

無事退院した僕にはいくつか選択肢がありました。

  1. スキルやメンタルを鍛えて、もっと頑張る
  2. 休職する
  3. 残業の少ない部署へ異動を申し出る
  4. 退職して心身を休めてから転職活動をする
  5. 今の部署で働きながら転職活動をする

正直、会社自体が嫌になっており1.2.3を最初に選択肢から除外しました。

4はリスクが高すぎてNG。退職後に転職活動をするのは一般的には厳しいと言われています。更に僕の場合は逃げの要素が強い転職活動なので

面接官
面接官

前職は何故お辞めに?ウチもすぐに辞めちゃうんじゃないですかねぇ?

と思われる可能性が高いと考えました。

結局、心身に負担がかかる事を覚悟の上で、働きながら転職活動をする事を選びました。転職活動の詳細は以下の記事をご覧ください。

無事転職活動を終えました。転職直前、直後の比較は以下の通りです。

残業、通勤時間が減り、有給取得日数が増えた事によって年間で500時間ほど自由な時間が増えました。

年収は下がってしまいましたが、田舎は生活コストが安いです。経済的に困窮したとか、生活レベルが落ちたなんて事はありません。

むしろ家もキレイで築浅の物件になり、日々の生活もストレスが激減した為、QOLは上がったと断言できます。

正直、僕は運が良かった

転職活動において、今までのスキル、実績は大切です。それを面接でどうアピールするかも大切。ですが、間違いなく運の要素が強いです。内定がもらえるかどうか。内定した後の仕事にフィットできるか、人間関係を良好に保てるかなど。

僕は運によって転職活動を成功できました。

  • 偶然、父がタイミングよく見つけた求人に応募し
  • 偶然、ライバルが少なく内定をもらえ
  • 偶然、新しい職場がみんな良い人だった
  • 偶然、転職後にコロナショックで旅行業界が大打撃を受けた

ですが、この運も思い切って「転職する」という決断をしたからこそ掴むことができたのです。

逃げるのも勇気が必要です。必要な勇気の量でいえば

逃げの転職をする>同じ会社で頑張り続ける

です。

先の事は誰にも分からない

僕は2018年に転職して家族との時間を増やすことに成功し、公私ともにストレスが大幅に減りました。今の仕事にも、そこそこのやりがいを持って取り組んでいます。

しかし結果として良かっただけで、状況次第でどうなっていたか分かりません。

いくつか状況を仮想してみました。

転職後、コロナショックが起きていなかった場合
前職の会社は業績好調で賞与も右肩上がり。かつての同期から「今年のボーナスは過去最高だったよ。玉田も辞めなきゃよかったのに」なんて聞かされて、年収ダウンした自分と比較して落ち込んでいたかも。

転職後、コロナショックが起きず、更に今の職場にパワハラ上司がいた場合
パワハラに耐え切れず今の職場を退職。前職の上司から陰で

ほら。逃げの転職なんかするからそういう目にあうんだよ。今は業績も好調だし、黙って俺の言うとおりにウチの会社で頑張ってればよかったのになぁ。

なんて言われるハメになっていたかもしれません。

でも仮に前職を続けていたとしても、コロナショックで退職勧奨を受けていたかも。あるいはコロナショックが起きなくても、結局仕事が嫌になって休職や退職していたかもしれません。

なので転職しようがしまいが、その結果がどうなるかは分からないんですよね。なので、この記事を読んで下さっている方々へは

心身を壊す前に逃げの転職をするべき

という事を伝えたいです。ビジネス書やネット記事なんかだと

  • 後ろ向きな転職は失敗する
  • 転職する前に、他の会社、業界でも通用する力をつけろ
  • 斜陽産業の会社でなく成長産業の会社で働け
  • これからは個人の力で稼ぐ時代。独立したって良い

みたいな事がよく書いてあります。ごもっともだとは思いますが、息苦しすぎます。こんなのを全部実践できるのは一部の強い人、上昇志向が強い人だけです。大多数の人は実践しようとしたら心身を病みます。

今の職場には何の不満も無いけど、あっちの会社の方が活躍できるフィールドが広いから、キャリアアップの為に転職だ。

なんて人は存在しなくはないでしょうが、実際はかなり少数派じゃないでしょうか。

そもそも、今の職場に不満が無いなら転職を考えないんじゃないかな?

というのが僕の考えです。

世間や上司は逃げの転職を良しとしないでしょう。しかし世間や上司は、あなたが頑張り続けて心身を壊したとしても、絶対に責任など取ってくれません。

自分の健康や家族との時間を犠牲にしてまで頑張る価値が今の仕事にあるか?

をよーく考えてみてください。答えがNOなら逃げの転職をしたっていいじゃないですか。

僕なりに逃げの転職のポイントをまとめます。

  • 退職してからではなく、働きながら転職活動をする方がベター。(但し、ブラック企業で心身に既にダメージが出ている場合は別)
  • 残業時間や通勤時間などの条件は妥協しない。逃げの転職を考える場合は、やりがいや給与よりも労働条件を重視した方が良い。
  • 未経験の業種、職種への転職は若い方が有利。転職したいと思ったら早く行動を。
  • 逃げの転職≒キャリアダウンは後戻りが難しい。「転職したけど仕事が暇すぎて辛いし給与も安いからやっぱり前の会社、業界に戻りたい」と思っても厳しい事が多い。
  • 逃げるときは潔く、全力で逃げること。ライオンに追われる獲物の気分を想像してください。全速力で逃げた上で、逃げきれたら心の底から安心するはずです。中途半端に「逃げずに戦った方が良いかな」なんて考えだと食われます。

逃げの転職は臆病者がする事ではありません。転職は勇気がいる決断です。今の辛い環境を抜け出すための適切な手段だと考えてみてください。自分を卑下したり罪悪感を感じる必要など全くありません。本日の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。お読み頂きありがとうございました。

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